社員は真面目に一生懸命に仕事しているのだから、問題に気づかないわけがない。 自分の担当する仕事で、自分の権限の中で解決できる問題であれば、社員はそれなりに創意工夫をして仕事を改善させていると思います。 事実、業務改善運動などを行うと、社員はたくさんの問題を指摘するし、解決のためのアイデアも豊富に出てきます。 この場合、社員が問題を指摘するのは「自分が困るから」「仕事が滞るから」「それを解決しないと目標が達成できないから」という動機からなのでしょう。
ただし、「こんな仕組みができればもっと楽になるのに」とか、「こんなものもういらないのに」と心の中で思っても、なかなかそれを実現しようとはしないものです。 なぜなら、直接的には自分が困らないからです。現場では、組織の成果を飛躍的に向上させる課題が、たくさん転がっています。 それは社員の心の中にとどまっていて実現されない。それを実現するには、自分の権限ではどうにもならない。 自分だけではどうしようもない。他の人を巻き込んだり、上司をも動かしたりしていかないといけないのです。 結局、それを実行に移すには「強い動機」が必要なのです。
上層部は「自分で課題を見つけて実行できる人材」を求めている。まさに、組織の成果を飛躍的に向上させる課題を実践していく社員を期待しているのでしょう。