Youtubeに「新卒社員・中途採用社員・外国人社員の能力の特徴について」というテーマで動画を投稿しました。本記事では、動画の内容を要約して紹介していきたいと思います。
新卒社員と中途採用社員で「能力水準」「能力特性」は変わるのか
新卒社員は、純粋培養、入社から同じ価値観のもとで育ってきました。
中途採用社員(経験者採用社員)は、様々な組織の価値観のもとで育ってきました。
ただ、中途採用社員でも、5年以上経過すると、その組織に染まってしまいがちなため、今回の経験採用社員は入社5年以内という制限を行いたいと思います。
まず、中途採用社員は、転職の動機から下記の3パターンに分類できます。
- 上昇志向が強く、条件の良い会社へジョブホッピングする「ジョブホッパー」
- 自分の専門分野の幅を広げたい、プロとして成長したい「プロフェッショナル」
- 自分の専門分野が通用できる職場で働きたい「熟練人材」
タイプ | 動機・欲求 | 知識・スキル | 将来性 |
---|---|---|---|
ジョブホッパー | 名誉、金銭欲が大 上昇志向、野心 | 幅広く知識やスキル を習得、器用 | 即戦力、自己中心 やめてしまう可能性高い |
プロフェッショナル | 自己実現欲求 自尊心、プライド | 自分のビジョンに沿った 知識やスキルを習得 | 成長意欲旺盛 将来に期待したい |
熟練人材 | 安心・安全欲求 意欲は小 | 貪欲さはない 自分の領域に固執 | 即戦力 将来は期待できない |
現在は、事業を拡大、再構築する際、「熟練人材」を多く採用しているように思えます。「人材」「ひととなり」を吟味せず、「経験知」を集めている感があります。
昔は、「ジョブホッパー」「プロフェッショナル」が多かったため、中途採用社員の方が能力水準は高かったです。しかし、今は「熟練人材」を多くとっているため、というか「熟練人材」しか取れていないため、中途採用社員の方が能力水準は低くなっています。数年後、余剰人財としてクローズアップされてくるような気がします。
外国人社員の特徴
外国人社員に参加してもらう方法はいくつかあります。
- 日本人と同じ条件で実施する
このケースは、すでに数百人以上の経験があります。
異国語でアセスメントを受けられるほど優秀な人達で、適応力、柔軟性があります。 - 外国人だけのグループを編成し、英語で実施する
このケースは、同時通訳のもとで実施するため、外資系企業など「予算」「専属通訳」を持っている企業に限られます。 - 日本人、外国人の区別なし、英語と日本語で実施する
このケースは増えてくるでしょう。
ただし、能力の評価となると受講者は「ネイティブ」の言語で話したり書いたりし、評価者は「ネイティブ」の言語で聞いたり読んだりしないと難しいのです。
言葉は記号であり、言動の「意図」「意味」をしっかりと掴まないといけません。日本語でさえ、難しいのに外国語でそれが出来るでしょうか。また、外国の「風俗」「習慣」「文化」がわからないと、行動の解釈が正しくできません。
結果は、「長期を考えて計画的にキャリアを積み上げている」「思考や行動のスケールが大きい」「会社よりも自分の考えを優先する」という傾向がありました。能力が高いというよりも、ちゃんと自分のことを考えているということが言えます。
次回に向けて
今回は、新卒社員と中途採用社員との能力特性の違いをお話ししました。一口に、中途採用社員と括れないこと、3つのパターンがあることを述べました。懸念していることは、中途採用者は増えていますが、人材の質はかなり落ちています。「専門分野」「経験」だけで判断し、「人となり」「将来性」を吟味していないように感じています。
次回は、受講者と話したり、面談したりして分かったことをお話ししていきます。